2016年5月11日水曜日

うどんの国のレトロ電車①

今回は5月1日の四国高松からスタート。
大きな商店街に隣接する高松琴平電鉄片原町駅付近でカメラを構えます。

片原町を含む琴電瓦町~高松築港間は琴平・長尾の両線の列車が行き交う過密区間
カラフルな塗装をまとった元京急や京王の車両が次々に通り過ぎます。

カラフルな電車に混じって突如茶色い電車が先頭に立つ4両編成の列車が現れました。

後ろには紅白のツートンカラーになった車両が
この車両はいずれも大正から昭和かけて製造された琴電が動態保存しているレトロ電車です。

高松築港で折り返して琴平行きとなったレトロ電車が戻ってきました。
今回はGWに合わせて保存車両全てを連結した4両編成での運転となり、
沿線にも大勢のファンの姿がありました。

まずは後方の茶色及び茶色とクリーム色の車両に乗り込んでみました。
これらの車両はいずれも新製時から琴電に在籍する生え抜き車です。
大正時代の製造とあって冷房装置は無く、天井には扇風機と四角いスピーカーが目立ちます。

地方私鉄の比較的小ぶりな電車ですが、
荷棚の脇など随所に特徴的なデザインを散りばめ当時の主力車両だったことが覗えます。

画面など一つもなく計器も必要最低限に抑えられたシンプルな運転台

レトロ電車はそれぞれ経済産業省から近代化産業遺産に指定されていて、
車内には車両の経歴と共に認定証のレプリカが飾られています。

車内には琴電のマスコット、ことちゃんも乗車。車内を盛り上げます。

レトロ電車では琴電の現行車に合わせたホームと隙間が開いてしまうため
各扉全てにステップが追加されています。

琴平行きのレトロ電車に先頭に立つのは1925年(大正14年)製の20形
元々、大阪鉄道(現在の近鉄南大阪線)で活躍していた車両です。

車齢が90年を超えているため記念のヘッドマークをつけています。

琴電入線に際して交換された標準軌用台車は信貴生駒電鉄(現近鉄生駒線)の流用品

他の琴電のオリジナル車と比べると天井が幾分高く、
内装も白とブラウンを貴重としていて大分印象が異なります。

木製の手すりに装飾が入るなどこちらも工夫が凝らされています。

味のある琴電の古い路線図を掲出

片原町から1時間15分程で終点琴平に到着
存分に吊り掛けサウンドを堪能し、あっという間の時間でした。